キャベツを切ると、「黒い斑点」があると驚きますよね。
この黒い点は何?
- カビ?
- 病気?
- 食べられるの?
本当にビックリします。
黒い点々は、食べても問題ありません。
そこで今回は、キャベツの黒い斑点、つぶつぶ、点々、筋、部分はカビ? に対する原因解決と対処法。キャベツの鮮度を簡単に確認する方法と、キャベツの鮮度を2週間保てる保存方法をお伝えします。
キャベツの黒いつぶつぶ・点々・筋・斑点・部分はカビ?原因は?
キャベツの黒い点々と無数にあるつぶつぶは、「内部黒変症状」といい、カビではありません。
春先に発売される春キャベツに多いキャベツの生理障害のひとつです。
寒い日にできたキャベツ内部の水滴が、急に暖かい気温になると斑点状の黒いつぶつぶができてしまいます。
NARO(農研機構)発表の実験データによると、
キャベツ株の、葉表面にスプレーで水滴を噴霧し、その後-5℃の低温下で水滴を氷結(植氷)させた後、一定時間経過後に20℃の室内で急速に解凍すると、キャベツ株は、15分間の低温遭遇で葉に壊死斑が形成される。植氷なしでは、60分間の低温遭遇でも壊死斑は形成されない。
植氷後に、一定時間経過後に、0℃で6時間、次いで5℃で18時間、さらに20℃で48時間と緩やかに解凍したキャベツ株は、60分間の低温遭遇後でも葉に壊死斑は形成されない
このように、カビでは無く、水滴と急激な温度差によって黒い点がキャベツ内部にできてしまいます。
この現象は、白菜にもよくみられます。
引用:NARO(農研機構)
キャベツの黒いつぶつぶ・点々・筋・斑点の対策
キャベツの黒いつぶつぶはカビではありません。ポリフェノールが黒い斑点になっているだけです。そのまま食べても問題ありません。
しかし、「キャベツにカビが生えていた!」と八百屋さんにはクレームが入ることもしばしば……。
料理に使うならソース(調味料)で色がわかりにくい炒めものなどがおすすめです。
白菜と違って内部の葉に黒いつぶつぶができます。可能性が高い春キャベツの場合、「半分にカット」したキャベツを購入するのも内部黒変したキャベツを避ける対策です。
お店側も事前にわかると商品価値が低くなるので店頭には並ばないはずです。
キャベツの葉の切り口が茶色くなったら?
キャベツの切り口が茶色や黒っぽく変色したものは、黒いつぶつぶと同じ原因「ポリフェノール」です。
何度かお伝えしていますが、変色はポリフェノールが原因なので害はありません。しかし、切った場合腐って変色している場合もあるので注意が必要です。
腐ったキャベツの特徴
- 黒いところが溶けている
- 黒いところがヌメヌメしている
- 腐っているので酸っぱい臭いがする
食べられるキャベツの特徴
- 黒い斑点がポツポツある
- 葉の内側部分が枯れたように変色(グレー)している
- 葉が黄色っぽく変色してくる
- キャベツの底や外側部分が変色している
- 葉の部分がピンク色っぽく変色している
- キャベツの芯が紫色に変色している※
※ポリフェノールの一種「アントシアニン」により紫色になります。凍らないように糖分を蓄えた結果、紫色になります。この部分は甘みがUPしておいしいです。
画像引用:株式会社まつの
- キャベツに白い粉のようなものがついている※
※「ろう状物質」といって、キャベツ自身が乾燥や病気から自分を守るため分泌されます。外葉をコーティングしていますが、雨なで流されたものが貯まった場合白い粉にみえます。洗えば落ちます。
出典:らでぃっしゅぼーや
- 包丁で切った断面が黒っぽく変色
キャベツの切り口が黒い原因は?
- 包丁の切れ味が悪く、切り口がギザギザの場合、細胞が壊れて変色の原因になります。
- 保存方法が悪く、菌が付着すると黒く変色していきます。
- 保存のときの温度が高いと黒く変色します。※
※保存温度は0~5℃が適温です。
キャベツの芯が黒い場合はカビなの?
カルシウムが不足している状態。芯腐れといい、芯が黒くなります。美味しくはないのでカットしたほうがよいです。
新鮮なキャベツの選びかた
スーパーで陳列してある1番新鮮なキャベツの選びかたは、
- 底の部分(芯)がみずみずしい
- 芯の部分が割れていたり傷があるものは収穫時期がすぎて採られた場合が多い
- 外葉が分厚く濃い緑色
- 他のキャベツよりずっしり重い
- 葉がしっかり内側に巻かれている※
※春キャベツの葉はふんわり巻いているものがいい。春キャベツは芯が小さい(500円玉以下)、みずみずしいものが新鮮です。
キャベツの保存方法
新鮮なキャベツをできるだけ美味しく保存したいですよね。ベストなキャベツの保存方法は、
- 冷蔵庫で保存
- 温度は0~5℃
- 最適湿度は95~98%
- 芯を下にした状態で保存する※
※横向きなど、育った状態以外で保存すると、縦になろうとして余計な養分を使ってしまいます。
- 鮮度を保つためにキャベツの芯をくり抜く※
※きれいにくり抜くのは難しいので、くさび形に包丁で切れ目を入れて芯を抜き取る。
- くり抜いた芯の部分に湿らせたキッチンペーパーを詰めておく※
※湿度を保つために新聞紙に包んで保存する。そしてレジ袋などに入れて軽く口を閉じておく。密封しすぎると、酸素がしゃ断されてエタノールが発生し異臭がします。
- 小分けに使う場合は、1枚ずつ葉をはがして使ったほうが鮮度が保てます。
- 新聞紙やレジ袋が無い場合、硬い外葉に包んでおくと水分を逃がしにくくなります。
- 半分などにカットしたキャベツは、断面をラップで密着させて、全体をラップで包むかレジ袋に入れて保存する。
1玉丸ごとでは1週間~10日くらいは鮮度が保てます。さらにお伝えしたキャベツの保存方法で、2週間くらい鮮度を保つことも可能です。
まとめ
キャベツの黒い斑点、つぶつぶ、点々、筋、部分はカビではなく、内部黒変と呼ばれる現象でした。キャベツのポリフェノールが関係していました。
まれに腐っているときもあるので、腐ったキャベツの特徴を再確認しておいてください。
カットした数日後に、切り口が黒くなるのも腐ったわけではありません。切り口が黒くなるのもポリフェノールが関係しています。
新鮮なキャベツの確認方法や、保存方法も知っておくと美味しいキャベツが長く楽しめますよ。
美味しい野菜を安定的に食べられる方法が、「野菜の宅配便」
たくさんのメーカーが取り扱っているのでまずはお試しセットで確認するのがよいでしょう。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。>人気の野菜定期便は?無農薬や安さにこだわる宅配メーカー8社をリサーチ
引用:NARO(農研機構)
引用:長寿科学振興財団
画像引用:株式会社まつの
出典:らでぃっしゅぼーや
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