指先が一気に華やかになるネイルは、女性にとって欠かせないオシャレのひとつとなっていますね!
ネイルサロンに通うなかで、「ネイリストを職業にしたい!」と思う女性が増えています。
それも新卒の若い女性だけではなく、主婦もネイリストを目指す人が増えているようです。
家事や育児のかたわら将来の開業を夢見てネイリストを目指す人、子どもに手がかからなくなったため自分のやりたいこととしてネイリストを目指す人など、その目的はさまざまです。
実際、ネイリストとして活躍しているのは若い人だけではなく、主婦でもネイリストとして活躍している人を見かけます。
わたしが通っているネイルサロンの担当ネイリストさんもお子さんがふたりいる30代後半の主婦です。
- 「子育てや妻としての役割と、ネイリストと、ひとり三役をこなすのは簡単なことではないよ」
- 「主人や子供の理解と協力があるのでネイリストの仕事も楽しくがんばれる」
と話してくれました。
今回はネイリストになるための資格の種類からスクール選び、就職までのステップをご紹介します。
ネイリストになるには
現在のところ日本にはネイリストの国家資格はありませんが、民間団体による資格があります。
資格がなくてもネイリストを名乗ることはできますが、資格を取得することで技術の証明になります。
また、ネイルサロンで働く場合は、資格を取得していないと雇用は難しいようです。
ネイリストってどんな仕事?
ネイリストの仕事は、手足の爪を装飾するのはもちろんですが、爪のお手入れをするネイルケアも仕事のひとつです。なかには深爪や巻き爪の矯正など爪の健康をサポートする施術をおこなえるネイリストもいます。
また、最近のネイルアートは3Dアートやペイントアートなど新しい手法の施術もおこないます。
健康で美しい爪を作るために、爪本来の健康をサポートし魅力的なアートを施すのがネイリストの仕事といえますね。
ネイリストに必要な資格
ネイルに関する資格はいくつかの種類があり、資格を取得するためには試験を受けます。
- JNECネイリスト技能検定試験
- JNAジェルネイル技能検定試験
- NAIL-Aネイルスペシャリスト技能検定試験
- JNA認定講師資格試験
ネイルの資格のなかでも代表的な資格は、「JNECネイリスト技能検定」と「JNAジェルネイル技能検定」ふたつの資格です。
特にJNECネイリスト技能検定は日本のネイル資格の中でも知名度がもっとも高く、内閣総理大臣が認めたJNEC(日本ネイリスト検定試験センター)が認証する信頼のおける資格です。
数多くのネイルサロンの就職・転職において、JNECネイリスト技能検定2級の資格が採用基準とされています。
出典:ヒューマンアカデミー「たのまな」※1
ネイル検定の合格率
多くのネイルサロンが採用基準としているJNECネイリスト技能検定の2016年までの合格率を調べてみました。
- 1級合格率は43%
- 2級合格率は55%
- 3級合格率は16%
受験するには要件を満たしている必要があり、3級を受験するには義務教育を修了していること、2級の受験は3級合格者、1級の受験は2級合格者となっており、飛び級はできない仕組みになっています。
ネイルサロンへの就職を希望する場合、その採用基準を満たすためには2級の取得が必須ですね!
出典:日本ネイリスト検定試験センター※2
ネイリストはスクールで学ぶ?通信講座で学ぶ?
ネイリストになるには専門スクールや通信教育、独学の3つの方法があります。
どの場合も長所と短所がありますので、自分にあった方法を十分に検討しましょう。
スクールの長所と短所
《長所》
- 講師から指導を直接受けることができる
- スチューデントサロンで現場の経験を積める
- 就職時にサポートを受けることができる
- ネイリスト検定の合格保証制度がある(※すべてのスクールではありません)
- ネイルの勉強仲間ができる
《短所》
- 通信講座に比べて費用が高い
- 通学のためにスケジュールの調整と時間が必要
通信教育の長所と短所
《長所》
- スクールに比べ費用が安い
- 自宅で受講できる
- 自分にあったペースで勉強を進めることができる
《短所》
- 講師から技術指導を直接受けることができない
- 疑問点をすぐに解決できない
- モチベーションの維持がむずかしい
- ネイリスト検定の1級合格はキビシイ
独学の長所と短所
《長所》
- 勉強のための費用を自分でコントロールできる
- 自分にあったペースで勉強を進めることができる
《短所》
- 講師から技術指導を直接受けることができない
- 疑問点をすぐに解決できない
- モチベーションの維持がむずかしい
- 2級以上の資格取得はハードルが高い
- 就職のための情報提供やサポートを受けることができない
ネイリストになりサロンで活躍するためにもっとも確実な方法は、ネイリスト技能検定2級に合格し資格を取得することです。
そのためにはスクールに通うのが確実といえますが、仕事や家事、または経済的な理由などでスクールに通うことが難しい場合もあると思います。
そのような場合は通信教育を受講したり、単発のセミナーに参加したり、大手のスクールが開催している模擬試験を受けてみてはいかがでしょうか?
通信教育と独学は「疑問点をすぐに解決できない」短所があります。
単発のセミナーに参加することで自分ひとりでは解決できない疑問を講師に質問するチャンスが生まれます。
また、ひとりでは維持しにくいモチベーションも、同じ目標を持った人たちと関わりあうことで刺激を受けモチベーションアップに繋がりますね。
ネイルスクールの費用は?
ネイリストになるためのスクールは、全国各地にたくさんあり、平日の日中に週5日通うスクールや週に1〜2回通うスクールなど受講スケジュールはさまざまです。
費用についても30万円~100万円超えと大きな差があります!
ネイリストとして「基本的なことだけを学ぶ」のか、ネイリスト検定の「2級・1級資格の取得が目的」なのかによって違ってきます。
たとえば、ヒューマンアカデミーの「ネイリストプロパーフェクトマスター講座」の受講に必要な費用は1,276,560円(入学金含む)です。
受講期間は約1年(300時間)で、JNECネイリスト技能検定3級・2級・1級とJNAジェルネイル技能検定初級・中級・上級が取得可能な資格です。
出典:ヒューマンアカデミー※3
日本ネイリスト協会が認定してネイルズユニークカレッジの「プロフェッショナルネイリスト1級ライセンスコース」の受講に必要な費用は892,500円(入学金含む)です。
受講期間は週1回の通学コースが55週(320時間)で、ネイリスト技能検定試験1級受験可能レベルの知識と技術をマスターするコースです。
出典:ネイルズユニークカレッジ※4
これらのことからわかるように、ネイリスト技能検定の2級〜1級を視野に入れて学ぶ際のネイルスクールにかかる費用はとても高額です。しかし、未経験者でも一から学べるカリキュラムが組まれていたり、就職サポートが充実していたりとメリットは大きいです。
出典:ネイリスト協会※5
支払い方法は一括のみ?
ネイルスクールに通うには高額な費用がかかるため、一括ですべての金額を支払うのが負担になっている人も珍しくありません。
学費の支払い方法は一括支払いだけではなく、スクールによってはクレジットカードに対応している場合がありますし、信販会社と提携していてスクールがローンをおこなっているところもあります。
ネイリストの就職先は?
ネイルサロンに就職するには、スクールからサロンを紹介してもらう方法とインターネットの求人サイトからエントリーする方法などがあります。
また、ネイルサロンがスクールを運営している場合は、そのサロンへ就職できる場合もあります。
ネイルサロンへの就職を考えると、ネイルスクールに通ったほうが充実したサポートを受けることができ、希望の道が開かれやすいのではないでしょうか。
独立開業するにはいくら必要?
念願が叶ってネイリストになったら次は「いつかは自分のお店を持ちたい!」と思うのは自然なことですね。
では、独立してネイルサロンを開業するためには、どのくらいの資金が必要でしょうか? 気になりますよね。
ネイルサロンの開業は、どのような営業形態で開業するかによって大きく異なってきます。
自宅サロンや店舗型サロンなど、さまざまな営業形態があります。
自宅の一室を使ってサロンを開く場合
ネイルや器具などの材料費とネイル用のデスクセット一式、キャビネットなどの什器類をあわせて50~100万円位で開業することが可能です。
店舗を借りてサロンを開く場合
テナントビルの立地にもよりますが、郊外の場合で300万円程の最低予算が必要でしょう。
駅の近くや繁華街の場合は、当初の運転資金を含め1,000万円前後の予算は考えておかなくてはなりませんね。
自宅サロンや店舗型サロン以外に商用マンションを借りてネイルサロンを開く方法もあります。
内装工事をしない場合の予算は100~200万円程度です。しかし、物件を借りる際の最初に支払う保証金が3ヵ月~半年分というケースが多いため、そのぶん多めに予算を見積もりましょう。
ネイリストの収入は?
憧れていたネイリストではあるけれど、実際に食べていけるかどうか不安に思いますよね。
ネイリストの収入は雇用形態によって違ってきます。
ケース1:正社員として雇用された場合
ネイリスト技能検定2級以上が必要とされるネイルサロンへ正社員としての就職では、初任給は18万円くらいが平均的な金額です。
年代別平均月収は以下のようになります。
- 20代→18~22万円
- 30代→25~30万円
- 40代→17~20万円
40代は平均月収が減っていますが、この年代は子育てなどで仕事をセーブしている人も多く、その結果平均額が減少していると考えられます。
正社員の場合は、一般的な企業に勤めるのと同様に昇給があるサロンもあります。技術的な進歩や実績、取得資格などに応じて固定給が昇給していきます。
また、給与とは別にコンテストに入賞した場合には報奨金を出す制度などを設けているサロンもあります。
ネイルサロンによっては、基本給に歩合給が上乗せされていく給与形態もありますが、最近では減少傾向にあるようです。
店長になると月収は30~50万円程度にも!
店長への昇進基準はネイルサロンによって異なります。
ネイリストとしての技術はもちろんですが、サロン内でのリーダー的要素やお客様からの人気(指名)など、さまざまな要素で店長への昇進は決まります。早い人では入店2~3年で店長を任されるケースもあるようです。
ケース2:アルバイト
ネイルサロンによって、また立地している場所が都心か地方かによっても異なります。
たとえば、チェーン展開しているNail Quick(ネイルクイック)は、首都圏・関西圏店舗でのアルバイト時給額は 1,000〜1,300円です。
ちなみに、現在(2017年11月)の東京都の最低賃金(地域別最低賃金)は時給958円ですが、地方によってアルバイトの最低賃金は異なり、神奈川県は時給956円、埼玉県は時給871円です。
ネイルサロンのアルバイトの時給もサロンのある地域によって違ってきます。
アルバイトはサロンが暇なときには、決まっていた時間より早めに上がらせられてしまう可能性もあります。そうなると生計を立てていくには厳しいのではないでしょうか。
出典
ネイリストジョブ※6
Nail Quick(ネイルクイック)※7
厚生労働省※8
まとめ
ネイリストは、正社員で働く以外にも、アルバイト・パート、フリーランスなど、さまざまな働きかたができる職業です。
そのため、主婦であっても家事と仕事の両立をしていける職業でもあります。
あなたがネイリストとして活躍していくためには、家族の理解と協力も不可欠になってきます。
自分が一番輝ける働きかたを模索するためには、就職前の情報収集が大切ですね!
出典:ヒューマンアカデミー「たのまな」※1
出典:日本ネイリスト検定試験センター※2
出典:ヒューマンアカデミー※3
出典:ネイルズユニークカレッジ※4
出典:ネイリスト協会※5
出典
ネイリストジョブ※6
Nail Quick(ネイルクイック)※7
厚生労働省※8
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