アルカリ性や酸性、温泉は泉質によってその効能にも違いがあります。
アルカリ性は肌によいというのはよく耳にしますが、実際にどのような効能があるのでしょうか。
今回はアルカリ性温泉を中心に、その特徴や効能を説明します。
全国で人気のあるアルカリ性温泉もあわせて紹介していきますね。
- アルカリ性の効能がわかる
- 温泉はphによって分類されている
- 温泉って飲めるって知ってましたか?
- アルカリ温泉をphでランキング
- お肌によいのはどっち? アルカリ性と酸性の違い
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アルカリ性温泉とは
国内にある温泉は、アルカリ性質のものが多くみられます。
そのため、特に意識していなくてもアルカリ温泉に入ったことがある人は多いでしょう。
また、アルカリ性のなかでも「弱アルカリ性」や「強アルカリ性」と細かな違いがあります。
その分類はどういう基準でされているのでしょうか。
温泉のph濃度指数で分類
湯のなかに溶け込んでいるph(水素イオン)濃度指数というもので、性質はこまかく分類されています。
phの数値が低いほど酸性、高いほどアルカリ性が強くなります。
言い換えると、phの値が高いアルカリ性ほどお肌スベスベになります。
ph濃度指数の分類はこのようになっています。
- ph10以上・・・強アルカリ性
- ph8.5~10未満・・・アルカリ性
- ph7.5~8.5未満・・・弱アルカリ性
- ph6~7.5未満・・・中性
- ph3~6未満・・・弱酸性
- ph2~3未満・・・酸性
- ph2未満・・・強酸性
出典:※1
アルカリ性温泉の特徴
ph濃度指数が高いとアルカリ性が強いということがわかりました。
では、アルカリ性の特徴とは何でしょうか?
赤ちゃんやお年寄りにやさしい
温泉の分析表に「アルカリ性単純温泉」と書かれているものがあります。
単純温泉とは、溶存物質総量(ようざいぶっしつそうりょう)がガス性のものをのぞいて1000mg以下、湯温が25度以上のものをいいます。
アルカリ性はその性質から溶存物質総量が少なく、アルカリ性単純温泉とつけられていることが多いのです。
溶存物質が少ないということは、余計な成分はほとんどふくまれていないことを意味します。
そのため、赤ちゃんやお年寄りにやさしい浸透圧の低い湯になるのです。
アルカリ性温泉に入ったときに、お湯がやわらかいと感じることがあるのもそういった特徴があるからです。
出典:※2
アルカリ性温泉の効能
肌にやさしいといわれるアルカリ性ですが、その効能についても詳しくみていきましょう。
美人の湯と呼ばれる理由
アルカリ性とされる泉質には「美人の湯」と命名されるものが多くあります。
この美人の湯という名称にはどういった理由があるのでしょうか?
アルカリ性温泉に入ったとき、肌がヌルヌルするように感じることがありませんか?
湯上りのスベスベ感も効能の1つです。
当然の話ですが、温泉の効能に「美人になれる」というものはありません。
それでもアルカリ性の泉質が「美人の湯」といわれるのには、この肌への効能が理由になっているといえます。
肌のクレンジング効果
アルカリ性はph7.5以上とされています。
じつはこの数値は、石鹸のph濃度指数と同じぐらいなのです。
肌がヌルヌルする感覚があるのもそのためです。
人の肌は弱酸性とされていますが、皮脂汚れや疲労で酸性が強くなってしまいます。
アルカリ性の湯につかることで、肌をアルカリ性に傾け中和させる効能があるのです。
石鹸で洗うのと同じように、古い角質を落とすことで、肌のクレンジング効果が期待できるのです。
湯上りのスベスベ感も、余分な皮脂が流れてキレイな肌になった効果といえます。
注意したい点
強アルカリ性の場合肌の油分が取られすぎてカサカサになってしまうおそれがあることです。
石鹸で何度も身体をゴシゴシと洗ってしまうのと同じですね。
強アルカリ性のお湯に入ったときは、最後に普通のお湯で身体を洗い流す、湯上り保湿ケアをするなど、肌の乾燥を防いであげましょう。
飲泉について
飲泉とは温泉水を飲むことをさします。
ミネラル分が豊富な温泉水を飲むことで得られる効能もあり、ヨーロッパでは温泉療法として飲泉はポピュラーなものになっています。
アルカリ温泉水の場合、胃腸炎や痛風への効能があるとされています。
施設により飲泉が許可されていない温泉もあるので、飲泉可能かどうか必ず確認をしましょう。
出典:※3
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全国で人気のアルカリ性温泉
日本は温泉大国といえるほど全国に温泉地があります。
なかでもアルカリ性温泉の数は多く、検索すればたくさんの施設が出てきます。
こちらではアルカリ性温泉のなかでも貴重な源泉かけ流し、ph9以上の人気温泉施設をピックアップしてみました。
1.ph値:11.5 白馬八方温泉 おびなたの湯(長野県)
八方から白馬大雪渓へ向かう途中約3kmにある源泉に一番近い施設で、天然水素泉としてエイジングケアの効能が期待できる日帰り温泉。 冬期営業(1月中旬~)では、雪景色のなかの露天風呂が楽しめます。
公式サイト:白馬八方温泉 おびなたの湯
2.ph値:11.3 都幾川温泉 旅館とき川(埼玉県)
旅館とき川は2部屋1日4組様限定の日帰り温泉となっており、貸切り岩風呂や貸切純和風部屋など贅沢な気分が味わえます。
柚子をふんだんに使った薬膳料理なども魅力のひとつです。
日本一のアルカリ温泉として、「高校化学Ⅰ」の 教科書(実教出版)に紹介されています。
公式サイト:都幾川温泉 旅館とき川
3.ph値:11.3 飯山温泉 元湯旅館(神奈川県)
どこか昔なつかしい風景の中に元湯旅館があります。
山郷にたたずむ温泉旅館です。
公式サイト:飯山温泉 元湯旅館
4.ph値:10.8 新山根温泉 べっぴんの湯(岩手県)
東北一の強アルカリの湯です。ラドンの含有量も多く、つるつるスベスベ感を実感できます。
公式サイト:新山根温泉 べっぴんの湯
5. ph値:10.6 天恵泉 白根桃源天笑閣(山梨県)
日本有数の水素イオン濃度ph10.6を誇る高アルカリ温泉と最近では珍しい“木曽さわら材”を使った浴槽が自慢です。
公式サイト:天恵泉 白根桃源天笑閣
6.ph値:10.0 原鶴温泉 ホテルグランスパアベニュー 幸楽の湯(福岡県)
独特の湯のやわらかさがあり、入浴していると肌につるつるとした感覚があります。効能にすぐれ、美容効果にすぐれ、その恩恵を十分に感じられるでしょう。
公式サイト:原鶴温泉 ホテルグランスパアベニュー 幸楽の湯
7.ph値:9.95 はやぶさ温泉(山梨県)
100%源泉天然かけ流し、温泉を温めたり冷やしたりすることなく、そのまま湯船に入れています。源泉水はミネラルウォーターの認可を受けて、「りょう泉はやぶさ」として販売もあります。
公式サイト:はやぶさ温泉
8.ph値:9.88 十里木温泉(静岡県)
富士山の標高900mより湧く富士山天然温泉「溶岩の恵み」は、10万年以上前の富士山系の溶岩と、更にその下に眠る100万年前の愛鷹山系の溶岩を、数万年の時を経て地下1500mまで浸透した太古の泉です。
岩盤が硬く通常1年で掘れるところが3年もかかりました。
しかし、数万年の間に蓄積された数多くの天然ミネラルが、美容や健康に及ぼす影響には計り知れないものがあります。無色透明の美肌の湯ともよばれ、子供や高齢者でも安心して 入浴ができます。また、飲泉としての許可もおりております。
飲泉を中心とした商品を販売しています。
公式サイト:十里木温泉
9.ph値:9.8 平山温泉 やまと旅館(熊本県)
熊本にある平山温泉、かけ流しの天然温泉のある宿がやまと旅館です。とうふ屋から始まった旅館なので、毎日手作りの木綿とうふを食すことができます。平山のお湯は無色透明でやわらかく、ヌルヌルするのが特徴で薬師の湯と呼ばれ、美肌の湯とも呼ばれています。
公式サイト:平山温泉 やまと旅館
10.ph値:9.6 湯川温泉 ゆりの山温泉(和歌山県)
公衆浴場・銭湯なので、料金が大人300円。周辺には足湯もあり世界遺産熊野熊野古道への旅の疲れをとるには最高の場所にあります。
公式サイト:湯川温泉 ゆりの山温泉
11.ph値:9.18 下呂温泉 菊半旅館(岐阜県)
菊半旅館の温泉は「加水・加温・循環なしの100%源泉かけ流し」です。ちゃんと湯の花が浴槽に沈んでいます。 湯船から溢れたお湯は二度と使わないこだわりが人気のヒミツかもしれません。
公式サイト:下呂温泉 菊半旅館
アルカリ性と酸性の違い
アルカリ性は、お年寄りや赤ちゃんにもやさしい湯で、肌へのクレンジング効果、飲泉での胃腸、痛風の改善に効能があることがわかっています。
では、アルカリ性の反対である酸性にはどのような効能があるのでしょうか。
酸性の特徴
ph指数が3未満の泉質が酸性とされています。
レモンのph値が2.5前後なので同じぐらいですね。
舐めてみるとすっぱいと感じるはずです。
酸性の湯は殺菌力が強く、そのぶん肌への刺激も強くなります。
酸性の温泉に入ると、肌がピリピリするのもそのせいです。
秋田の玉川温泉、岩手の須川温泉、群馬の草津温泉などが有名です。
肌へのピーリング効果
アルカリ性が肌の皮脂汚れを落とすのに対し、酸性は肌の角質を溶かす効果があります。
アルカリ性がクレンジング効果であれば、酸性はピーリング効果といったところでしょう。
ph2未満の強酸性の湯になると、殺菌への効能は抜群ですが肌への負担も高くなります。
湯上りのときに普通の湯で洗い流すようにしましょう。
アトピーに効果的なのは酸性
肌によいとされるアルカリ温泉ですが、環境省発表の資料だとアトピーなどの皮膚炎には酸性の温泉に効能があるとされています。
画像引用先:※4
これは、酸性の殺菌力が、アトピーで痒みを悪化させてしまう黄色ブドウ球菌に効果的であるからだと考えられます。
強酸性水を販売しているメーカーもあるくらいです。
水虫などの菌にも効能があるので、皮膚炎で悩んでいるなら酸性の温泉のほうがよいでしょう。
ただ、ひどいアトピー肌の場合、酸性の湯は肌への負担となりアトピーが悪化してしまうこともあります。
弱酸性の効果
ph3~6未満の温泉は弱酸性温泉とされています。
人の皮膚のph指数が4.5~6とされているので、肌と同じぐらいの指数といえます。
敏感肌や乾燥肌の人にも負担が少なく、「美肌の湯」といわれるのが弱酸性の温泉です。
その他の泉質について
泉質はph指数のほかにも、温度や含有成分の規定によりこまかく分類されています。
泉質は10種類
現在温泉法で定められている主な泉質は10種類あります。
アルカリ性に多い単純温泉をはじめ、酸性泉、二酸化炭素泉、硫黄泉、放射能泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、含鉄泉、含よう素泉に分類されています。
- 単純温泉
- 酸性泉
- 二酸化炭素泉
- 硫黄泉
- 放射能泉
- 塩化物泉
- 炭酸水素塩泉
- 硫酸塩泉
- 含鉄泉
- 含よう素泉
まとめ
アルカリ温泉の効能は、肌へのクレンジング効果、飲泉による胃腸の改善などがありました。
肌への効能を期待するならより高いph濃度のアルカリ温泉に入ることがおすすめです。
ただし、最後に真湯で洗い流す、湯上り後の保湿ケアも忘れないようにしましょう。
飲泉の場合も強アルカリ性が効果的とされています。
体質や体調なども考えて、より自分にあった温泉を見つけてくださいね。
毎日温泉に入れれば最高ですが、そうはいかないですよね。お肌の手入れを間違っていませんか?
くわしくはこちらから>>肌の手入れは基本の洗顔方法を理解して9つの視点で自分史上最高の肌にする
出典:星野リゾート※1
出典:日本温泉協会※2
出典:温泉ソムリエの癒し温泉ガイド※3
画像引用先:環境省※4
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