前置胎盤の出産は帝王切開のみ!費用は【最安35400円+α】その内訳とは
ハイリスク出産のひとつである前置胎盤の診断を受けた瞬間、出産方法は帝王切開以外選択肢がありません。
帝王切開と聞くと、恐怖、リスク、産後の生活への不安、さまざまなことで頭が混乱してしまうかもしれません。
そして、心配なのが出産費用です。 さらに、これから子育てにもお金が掛かりますよね。
そんな不安を少しでも減らすためにも前置胎盤の出産にいくらかかるのか?
利用できる制度はないのか? ネットや本などで調べていますよね。
制度を上手に活用すると、計算上は「35,400円+諸経費」も可能です。
実際に私が病院へ支払った金額は約30万円と諸費用だけでした。
しかし、国の制度や医療保険を上手に利用し、トータルでは黒字になっています。
今回は前置胎盤を抱えての出産費の支払い内訳と、利用した制度をご紹介しますね。
お伝えすること:目次
私の帝王切開の費用は実質タダでした
帝王切開の費用がタダ……? 疑問に思いますよね。
これは後ほどご説明する高額療養費制度の仕組みと帝王切開をおこなった日に関係があります。
帝王切開は自然分娩とは異なりお腹にメスを入れるため、手術扱いになります。すると、実費ではなくなり、健康保険の適応となるのです。
その結果、高額療養費制度を利用すれば、帝王切開分の費用も私の場合は上限8万円に含まれるということになります。
しかし、ここで気をつけるポイントがあります。
高額療養費制度の適応期間は1カ月ごとの区切りになります
1日~30日もしくは31日までが1カ月ということです。
制度を最大限利用できるのが、管理入院期間と帝王切開~退院までの期間を1カ月内に済ますということです。
例をあげますね。
ケース① | 4/1~4/15 管理入院 4/16~4/23 帝王切開~退院 |
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ケース② | 4/15~4/30 管理入院 5/1~5/8 帝王切開~退院 |
この2つのケースだと、支払い金額に大きく差が出ます。
- ケース①の場合、4月中に管理入院と出産を終えていますので、保険適応分の支払いは約8万円、これに実費分の支払い。
- ケース②の場合、月をまたいでいますので、保険適応分の支払いも2カ月分、約16万円、これに実費分の支払い。
ご理解いただけましたでしょうか? “帝王切開の日によって支払い金額が倍になります”
私はケース①、同月内にすべて終えることができました。
ただ、帝王切開の日時は赤ちゃん次第ですので、無理に日にちを変更するなどしないでくださいね!
同月におこなえばラッキーと思う程度にしておきましょう。
出産費用から我が家の家計を助けてくれた3つの理由
1.高額療養費制度を利用する
高額療養費制度という制度をご存知ですか?
この制度は、入院費の支払いが高額になったときに、1カ月間の治療費がいくらかかったとしても一定の上限まで支払えばそれ以上の支払いをしなくてもよいという制度です。
- 国民保険→お住いの地域の市役所
- 社会保険→全国健康保険協会
それぞれ簡単な手続きをするだけで限度額認定証という認定証が発行されます。
上限金額は世帯年収により決定され、私は80,100円の負担区分に該当しました。
この高額療養費制度は健康保険分のみに適応され、実費分の費用は適応されません。
個室代や食事代、実費の検査などは自分で支払うことになります。
高額療養費制度が平成27年1月から変更になっています
70歳未満のかたの所得区分が、5段階になりました。
画像引用:厚生労働省ホームページ※1
私の場合、前置胎盤の管理入院費は1カ月にだいたい12万円ほどでした
医療保険分(約8万円)+食事代・実費検査代全部(約4万円)このような支払い金額でしたが、この制度がないとざっと見積もっても30万円を超える金額になります。
最安で、計算上は35,400円プラス自費分だけの負担になります。
1カ月の入院費で30万円という高額を支払える人もなかなかいませんよね。
本当にありがたい制度です。
自己負担限度額を自動計算
住民税非課税のかたは、ひと月あたりの自己負担限度額が35,400円です。
2.出産育児一時金制度を利用する
出産育児一時金制度とは、赤ちゃんを一人出産するごとに42万円出産費用を国が負担してくれる制度です。
妊娠がわかり、妊婦健診を受ける際に病院から申込用紙がもらえます。保険証の「記号番号」、「事業所の名称」を記載すれば、病院側が出産費を直接国に請求してくれるというものです。
退院時に、“42万円を超えた金額のみ請求が発生します” 慌てて銀行へ走るという心配もありません。
3.医療保険から保険金をもらう
私は妊娠前に医療保険に加入していました。
入院1日につき5千円のお見舞金、最大60日間まで、合計30万円
出産方法は帝王切開でしたので、手術扱いとなりお見舞金の追加で5万円
計35万円の保険金を頂くことができました。
保険金の支払いは退院してから手続きをして1カ月以内には自分の口座に振り込まれます。
一度は管理入院の費用を支払う必要はありますが、戻ってくると思えば安心ですね。
結婚を機に医療保険に加入されるかたが多いです。あなたはいかがですか?
帝王切開以外にも、「ガン保険」や「子供の学資保険」など見直す機会にしましょう。
お金の相談はファイナンシャルプランナーさんにしましょう。
結局最終的にはプラスなの?マイナスなの?
前置胎盤の管理入院、帝王切開での出産を終えて計算してみると“プラス”になったことがわかりました。
一旦支払いが必要な費用、後々に戻ってくる費用、それぞれありますが、利用できる制度を利用し、保険にしっかり加入していたことが功を奏しました。
一旦支払う金額を多めに見積もったとしても月15万円程度と思っておくと安心です。
なお、私の出産した病院では現金払いのみでしたが、中にはカード払いができる病院もあります。
カード払いが可能でしたらさらに引き落としまで時間に猶予ができますね。
そしてポイントもつけることができて万々歳ですね。一度支払い方法も確認しておくといかもしれません。
実際に支払った金額はごくわずか!
私は前置胎盤の診断を受けてから、1カ月の自宅安静をすごした末に管理入院をすることになりました。
管理入院をすると退院できるのは出産後のみです。そのトータル期間約3カ月。辛く不安な毎日でした。
くわしくはこちらの記事をご覧ください>前置胎盤の入院生活は?壮絶な3ヶ月の大部屋入院経験者がアドバイス!
実に長い期間入院していましたが、前置胎盤を抱える人のほとんどは長期の管理入院をすることを余儀なくされます。
無事に出産を終えることを毎日祈りながらすごしましたが、そんな状況であっても気になるのが入院費ですよね。
私は決して裕福な家庭ではありません。毎月のかかる入院費の請求にビクビクしていました。
一体いくら支払わなくてはいけないのか?入院費を支払ってしまったら、赤ちゃんグッズを用意できなくなってしまうのではないか?
そんな不安を抱えていましたが、私が出産後にわかったことは、
- さまざまな制度を有効利用すれば大赤字は免れることができる。
- 人によっては黒字になる可能性もあるかもしれない。
預金通帳を見かえして肩の荷が一気におりました。
私が最終的に病院に支払った内容は5つ
- 前置胎盤の管理入院費
- 帝王切開費用
- 産後の個室代
- 出産実費分
- 入院中の飲食代やテレビカードなど諸費用
管理入院から出産、退院までこれだけの費用がかかります。 このすべてをおおまかに計算しても軽く50万円は超えてきます。
しかし、その後の生活に影響しない程度の支払いで、出産を終えることができたのです。
最後に
前置胎盤の長期入院費、帝王切開の手術費、これらの費用は終わってはじめて金額が明確になるものです。
今回の体験談をもとに、どのくらいのお金を用意しておけばよいのか、これから妊娠出産の予定がある女性、前置胎盤を抱えている妊婦さん、たくさんの人の参考になれば嬉しいです。
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画像引用:厚生労働省ホームページ※1
引用先:生涯学習のユーキャン※2