お食い初め「はまぐり」の意味は?【歴史と作法まとめ】自宅?お店?迷うあなたに先輩ママがアドバイス
お食い初めは“一生食べ物に困らないように”という願いを込めて、生後100~120日の赤ちゃんにおこなう儀式です。
お食い初めに馴染みがない人でも、赤ちゃんの前に鯛や蛤、海老などがならんだお膳の写真や映像を1度は目にしたことがあると思います。
実は、お食い初めで使用される食材やお膳にも、“全て意味がある”というのは知っていましたか?
せっかくお食い初めをするなら、その“意味や歴史もしっかりと理解”して我が子の成長を願いたいですね。
今回は、女の子ならとくに重要な“「蛤」(ハマグリ)やそのほかの食材の意味”、“お食い初めの順番”。さらには“お食い初めを「お店でやるか」、「自宅でやるか」を比較”します。“平安時代からつづくお食い初めの歴史”までご案内します。
お食い初めに蛤(ハマグリ)を用意する意味は?
蛤のお吸い物
お吸いものには“吸う力”が強くなる、の意があります。
蛤の二枚貝がピッタリと合うことから、良縁の願がかけられています。
蛤のお吸い物は女の子にとって重要な意味があります。
くわしくはこちらの記事もご覧ください>ひな祭りのハマグリの由来、娘の幸せを願う親の気持ちそのものです
まず、お食い初め膳の基本は、和食の本膳料理と同じ「一汁三菜」です。
地域によって違うものもありますが、お食い初めに使われる食材は、どれも意味をもっています。
例として、我が子のお食い初め膳に使用された食材の意味を書いてみます。
※当日のお食い初め膳です。器の場所は動かして違っています。
赤飯
お祝いの席では定番の主食。赤には“魔除けの効果”があるとされます。
尾頭つきの鯛
- めで“タイ”の意として縁起ものとされています。
- また、鯛は体が赤く中身は白い事から紅白の意味もこめられています。
- 魚の焼き物は別の皿に盛りつけられることが多いです。
煮物
- 海老は腰が曲がるまで長生きするように
- 蓮根は先の見通しがよくなるように
- 高野豆腐は邪鬼を払うの意
- ブロッコリーは“亀の甲羅”を見立てています。
香の物
人参は魔除けの赤と、地中に真っ直ぐ伸びる様子から“地に足を付けて歩く”の意。
梅干しは“しわになるまで長生きするように”との願がかけられています。
歯固め石
“丈夫な歯が生えるように”の意で、小石を3つ用意します。
ほかにも、“多幸”を意味するタコ、縁起物として大根と人参の紅白なます、“マメに生きるように”との意で豆、“勝ち繰り”の意味で栗、などがよく使われる食材です。
平安時代からお食い初めはあった
お食い初めの歴史は古く、平安時代までさかのぼります。
当時のお食い初めは、生後50日でとりおこなわれ、重湯の中に入れた餅を箸で取り、赤ちゃんの口にふくませていたとされています。
また、室町時代に書かれた書物に“生後100日後にお餅を供す”と記されていたことから、その後、生後100日で行われるお食い初めになったという説があります。
古くは餅、そこから魚肉へと変化していき、現代のような食い初め膳の形になったのは江戸時代だといわれていますが、古来からずっと“子供の成長を願う”習わしとして受けつがれてきました。
いつの時代も我が子の健康を願う、親の気持ちは変わらないものですね。
出典:日本文化いろは事典※1
出典:唐津神社社報※2
出典:雑学事典※3
平安時代から蛤をつかった遊びもありました。
食べさせる順番は?
食べさせるといっても、とうぜん赤ちゃんはまだ食べることはできません。
お箸で口元に持っていき食べさせるマネをするのが習わしです。
食べさせる役は、一番年長者がおこなうことになっており、男の子はおじいちゃん、女の子はおばあちゃんが、膝の上に座らせて食べさせるのが主流とされています。
また、メニューや食材に決まりがあるように、食べさせる順番にも決まりがあります。
順番が決められていると聞くと、ややこしそうに思えますが、ご飯→汁物→おかずの順を繰り返すだけなので、複雑ではないですよ。
主な順番は
①主食(ご飯)→
②汁物→
③主食→
④魚→
⑤主食→
⑥汁物→
⑦主食→
⑧煮物→
⑨主食→
⑩汁物→
⑪主食→
⑫酢の物
⑬主食
⑭歯固めの石
となり、これを3回程くりかえします。※地域によっては1回で終わるところもあります。
歯固めの作法は、箸先で小石に触れたあと、その箸を口にあてます。これも、地域によっては、赤ちゃんに直接石を噛ませるところもあるそうです。
以上で、お食い初めの儀式は終わりです。
出典:お食い初め※4
スムーズに進めばいうことはありませんが、食べさせている途中で赤ちゃんの機嫌が悪くなるなんてこともあると思います。
その時は、無理に進めようとせずに、赤ちゃんのご機嫌を優先してあげましょう。
簡単「蛤のお吸い物」レシピ
お食い初め膳で準備したい蛤のお吸い物。料理が苦手なママにも作れる簡単な蛤のお吸い物レシピです。
調味料はシンプルなので蛤の旨味を感じることもできます。真空パックの蛤なので、調理も簡単にできるはずです。
材料(2人前)
- 蛤 (真空パック)6個※生の場合、口が完全に開くまで加熱する
- 三つ葉10g
- お湯300ml
- ①薄口しょうゆ小さじ2
- ①顆粒和風だし小さじ1
作りかた
※音声あり
下準備として、蛤は一晩暗所で砂出ししておく。塩水(水:塩=1000ml:大さじ2)
- 三つ葉は3cm幅に切る
- お湯が沸騰したらに蛤を入れる。中火で加熱
- 口が開いたら、①を入れて味を調える
- お椀によそい、三つ葉を添える
- 調理時間:15分
- 費用目安:600円前後
レシピ引用:kurashiru
自宅かお店、どっちがいい?
大切なお祝い事、どこでおこなうかも重要ですよね。
自宅でおこなえば、赤ちゃんが泣き出しても周囲を気にすることもないですし、何より移動しないので、赤ちゃんのストレスはないと思います。
「我が子の初めてのお祝い料理だから、全部手作りしたい!」というお母さんもきっと多いのではないでしょうか。
ただ、気をつけておきたいのが、蛤や鯛はいつもスーパーに売っているというわけではないので、魚屋さんなどで事前に予約をしておく必要があります。
特に蛤は、出回らない時期もあるので、どうしても見つからない場合は、あさりなどで代用してもいいでしょう。
お店で行う場合は、移動するという負担はありますが、何も用意するものはないので、楽におこなえます。
ちなみにわたしも、我が子のお食い初めはお店でおこないました。
三重県にある「たまゆら南店」でお世話になりました。
あなたの地元のお店探しには、ネットで「食い初め膳 店 〇〇市」で検索してみてください。
その検索で上位に上がってくるサイトは『ぐるナビ』でした。
それらを参考にして、お店を選べますよ。
座敷の完全個室があるお店だったので、周囲を気にすることもなく、子供の機嫌が悪くなることもなかったです。
我が子のお食い初めです!
お店によるのかもしれませんが、「お食い初め膳」のメニューがあるお店なら、座敷タイプの個室が用意されているところが多いと思います。
予約をする際に、座敷や個室の有無を聞くのを忘れないようにしましょう。
お食い初め膳の値段は大体2千円~3千円が相場です。
家の近くで、お食い初め膳をあつかっているお店を幾つかピックアップしておくとよいでしょう。
まとめ
お食い初めの蛤の意味に限ったことでなく、古く伝統ある風習にはみんな、ちゃんとした意味がこめられています。
その意味をちゃんと理解していれば、風習を崩さないアレンジなどもできますよね。
その子にとって、たった1度のお食い初めです。
まだ何も分からない赤ちゃんですが、写真や動画に残しておけば、成長したときに見せてあげられます。そのときに笑顔で話せるような、よい思い出に残るお食い初めにできれば最高ですね。
子供の成長とともに、これからたくさん写真が増えていきます。写真の管理はどうされていますか? スマホやデジカメに入れたままだともったいないです。
最近は、アプリで無料フォトブックが作れるものや、お店で作るのと同じ超高画質なフォトブックまで色々なフォトブックがあります。
フォトスタジオに注文するとすごく高くなりますが、ネットからなら半額以下で作れます。
フォトブックを紹介しているブロガーさんを徹底リサーチして1番人気のフォトブックサービスを発表しています。
くわしくは>フォトブックのおすすめは安い商品?20名のブロガーレビューを徹底リサーチ
出典:日本文化いろは事典※1
出典:唐津神社社報※2
出典:雑学事典※3
出典:お食い初め※4
レシピ引用:kurashiru