ナトリウムと食塩の違いに【要注意!】栄養表示が違うカラクリとは
普段の食生活において、塩分の摂りすぎに気を使われているかたも多いのではないでしょうか?
買い物をされる際、栄養表示を見てみると“ナトリウム”と記載されています。そのため『ナトリウム=塩分量』と思われるかたも、少なくないようです。
しかし……
実際には、ナトリウム(Na)とは、食塩(NaCl)に含まれる成分の一部のことです。
今回は、ナトリウムと食塩の違いはもちろん、お買い物でもすぐ計算できるように自動計算機も設置しました。
食事で気をつけたい減塩の3つのポイントや、お塩のマメ知識もお伝えします。
お伝えすること:目次
ナトリウムと食塩の違いを1分で説明します!
一般的に『食塩』と呼ばれるものは、塩化ナトリウム(NaCl)のことをさします。
ナトリウム(Na)+塩素(Cl)=塩化ナトリウム(NaCl)
ナトリウムとは
- アルカリ元素のひとつ
- 元素記号 Na
- 電解質
- 人間の生命維持にかかせない物質
食塩とは
- ナトリウムと塩素の化合物
- 元素記号 NaCl
- 塩分に表される
ナトリウム量を塩分量に置き換える計算式
あなたは、スーパーなどで商品を手に取るとき、栄養成分表示は確認していますか?
【食塩相当量】と表示されていれば塩分量はすぐにわかりますよね。
しかし、【ナトリウム】のみの表示だと塩分量がわかりません。
ナトリウムから塩分量を計算するには、
食塩相当量(g)=ナトリウム(㎎)×2.54÷1000
自動計算はこちらに数値を入力してください。
300(mg)×2.54÷1000=0.762(g)
なぜ、ナトリウムと食塩の表示が違ったのか?そのカラクリに終止符が打たれます
平成27年4月1日から新たな食品表示制度がスタートしました。
食品表示法といって消費者、事業者双方にわかりやすい表示を実現しました。
ナトリウムと食塩の表示が違っていたカラクリは、今までは食品の表示ルールは3つに分かれていたのが原因でした。
- 食品衛生法
- JAS法
- 健康増進法
結果的に、わたし達が混乱するカラクリになっていました。
しかし、食塩を添加していない(ナトリウム塩を添加していない)食品は例外として、ナトリウムの量と食塩相当量を併記することが認められています。
加工食品と添加物については、2020年までの猶予期間があります。
食塩は小さじ1杯でも危険です【塩分の過剰摂取は脳や腎臓に障害が出る】
Yahoo!ニュースに食塩入りの液体で1歳児が亡くなったという事件がありました。
盛岡市の認可外の保育施設で2015年8月、食塩入りの液体を飲ませて1歳女児を死亡させたとして、岩手県警は11日、施設の元経営者でパート従業員、吉田直子容疑者(33)=同市北飯岡2=を傷害致死容疑で逮捕した。
逮捕容疑は、15年8月17日午前10時半ごろから同18日午前0時5分ごろまでの間、施設で預かり保育中だった下坂彩心ちゃんに食塩入りの液体を飲ませて塩化ナトリウム中毒で死亡させたとしている。
塩分のち資料は体重1キロあたり数グラムなので、体重が少ない1歳児などの場合、小さじ1杯でも危険です。
◇過剰摂取で脳にも障害
塩分は体調維持に欠かせない成分だが、過剰摂取は中毒を引き起こす。専門家によると、致死量は体重1キロあたり数グラムとされ、1歳児の場合は小さじ1杯でも命に危険が生じる可能性があるという。
「緑園こどもクリニック」(横浜市泉区)の山中龍宏院長
「塩分の過剰摂取は、細胞にダメージを与え、腎臓や脳にも障害が出る。けいれんや嘔吐(おうと)、意識障害などの症状が表れるため、誤飲や中毒が疑われる場合は、すぐに医療機関で受診すべきだ」としている。
引用:Yahoo!ニュース
1歳児(体格差はあります)ならば食塩小さじ1杯程度(5~6gほど)のを摂取で、致死的であると、済生会横浜市東部病院の谷口英喜・周術期支援センター長が伝えています。
「食塩をそのまま摂取するのに比べ、水に溶けた状態で摂取するほうが一気に小腸に吸収されるため、より危険性が高い」と指摘する。心不全や肺水腫の状態になるほか、高ナトリウム血症から不整脈を引き起こし、最悪の場合、死に至るという。
引用:Yahoo!ニュース
普段の食事で減塩する3つのポイント
塩は人間の生命維持に欠かせないものです。
しかし、過剰な摂取は健康を害する事があります。そこで普段の食事から減塩を心がけましょう。
1.食事に多く使われる『しょう油』は減塩しょう油を選ぶ
減塩しょう油は、薄口しょう油にくらべて塩分が約半分!
14.5g:濃口しょう油
16.0g:薄口しょう油
13.0g:たまりしょう油
12.4g:再仕込みしょう油
14.2g:白しょう油
8.3g:減塩しょう油
※100gあたりの数値
しょうゆ差しもスプレータイプを使うと、しょう油のかけすぎも防げます。
2.薄口しょう油より濃口しょう油を選ぶ
濃口しょう油より、薄口しょう油は色が薄いですが、実は塩分は濃口しょう油より多い。
文科省の食品データベース(日本食品標準成分表2015年版(七訂)対応)で調べると、100gあたり
濃口しょう油:14.5g
薄口しょう油:16.0g
その差がなんと
1.5gの差は大きいのではないでしょうか?だけど薄口しょう油にもメリットがあります。(後述)
3.塩分の多い調味料にたよりすぎず、香辛料や香味野菜などで工夫を
しょうが、ゆず、ごまなどを使って、美味しく塩分を減らしましょう!
香りも良くなり塩気が無くても美味しく食べられます。
忘れてはいけないのが、「ダシ」の存在です。
かつおダシや昆布だし、煮干しダシもありますよね。
ダシを上手に使っている料理といえば『和食』ですよね。そして身近な料理だと「うどん」を思い出すのではないでしょうか?
薄口しょう油は関西生まれ!薄口しょう油って実はヘルシー!?
日経スタイルによると、薄口しょう油が生まれたのはヒガシマル醤油がある兵庫県たつの市。
1666年との事なので、かなり歴史は古いですね。
揖保川のミネラル分の少ない軟水でしょう油を造ったところ、薄い色のしょう油が誕生して京都で喜ばれました。
そこで、さらなる色を薄くする工夫が加わりました。
甘酒を入れているのは以外ですよね。
甘酒を作るとできる酒粕も女性には嬉しい成分がいっぱいです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>アラサー必見!【酒粕の効能】驚きの美容効果は飲むだけ&塗るだけ
塩分だけで考えると薄口しょう油は敬遠しがちですが、うどん文化の関西だと人気が高いです
薄口しょう油を多用する関西ですが、料理に含まれる塩分量は多いのでしょうか?
料理で考えると、実はダシが効いている分、塩分は少なくなります。
その実験をしたのがテレビ番組「所さんの目がテン!」
実は関西と関東では、使っているしょう油とその量が違ったのでした。
関西ではうす口しょう油、関東では濃口しょう油を使用。
うす口しょう油の方がやや塩分濃度は高いのですが、使用するしょう油の量に大きな違いがあったのです。
関西がだし18 リットルあたり500mlのしょう油を入れるのに対し、関東は関西の4倍以上の2200mlものしょう油を入れていたのです。所さんの目がテン!
塩分濃度が4.2%も違います。
関西だとうどんの汁は飲み干すのが普通です。関東だと残す人が多いですよね。
塩分が気になる人は、関西ダシのうどんにして汁を残すのが1番よいですね。
お塩に関するマメ知識
お塩は塩分量が気になって生活習慣病疑いの人や、予備軍の人には嫌われているかもしれません。
しかし、塩には色々な使い方もできますよ。
風邪、インフルエンザの予防に塩うがい
500mlの水に小さじ1程度の塩をとかし、うがいをします。
塩には殺菌、消毒効果があります。
湿気対策に塩を置く
お皿に塩を盛り、湿気の気になる場所、置いておくと、塩が湿気を吸ってくれます。
湿気を吸うと、盛った塩がガチガチに固くなるので、そうなったらまた塩を交換するといいです。
また、盛塩は『気を浄化する』作用があると、風水的にも有名なお話なので、一石二鳥ですね。
英語で塩は何?
塩は、salt(ソルト)ですが、ナトリウムは、sodium(ソディウム、ソジウム)と呼びます。ナトリウムの語源はドイツ語です。
英語の『ソーダ(soda)』=単体のナトリウム+別の物質になります。
料理や掃除に使用される、重曹は『重炭酸ソーダ』と呼ばれます。重曹にも、ナトリウムが使われているということですね。
出典:石鹸百科
まとめ
- 塩は、ナトリウムと塩素の化合物
- ナトリウムは単体。いろいろな物質に含まれ、化合物になる
- ナトリウムは、塩の成分の一部
塩は、私たちの日常に置いて欠かせないもののひとつ。ナトリウムも、もちろん体内に必要な栄養素です。消化の吸収を助けたり、細胞の浸透圧を調整したりする役目があります。
体にも欠かせないものなので、過剰な摂取はよくないものの、適度に、上手に塩やナトリウムを含んだ食品を利用されることをおすすめします。
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