かかとのカサカサに悩む女性は9割もいます。
ヒールやサンダルが原因と思っているかもしれませんが、じつはカサカサになる原因はもっとあります。しかも、病気が原因かもしれません。
今回は、MBS系列『サタデープラス』で放送された「足からわかる!意外な病…かかとカサカサは寿命が縮まる?」の内容と、番組にも登場された、高山かおる先生の著書『本当に正しい足のケア』の内容も一部紹介します。
足からわかる3つのリスク
足トラブルに悩む女性はなんと9割だと番組で放送されています。
一部が白くなったり、皮膚の細い溝の真ん中が白くなっていてもカサカサと判断されます。
1.カカトがカサカサの人は、寿命が縮まるリスクがあります
下肢の血流が悪く、足に老廃物が溜まりやすい。そのために保湿成分が枯渇している可能性が高くなります。
下半身の筋肉が働いていない。とくに“ふくらはぎの筋肉が弱い”と考えられます。
ふくらはぎの機能を高める方法
つま先とカカトの上げ下げ体操がオススメ
- 足を軽く開き、テーブルなどに手をおく
- カカトで立つ
- そのつぎは指先で立つ
- 1セット10回でOK
2.足の感覚がにぶい人は、肩こりが悪化するリスクがあります
足の感覚チェックで、3回触って1回でも間違えると、肩こりが悪化するリスクが高くなります。
黒田恵美子先生は、靴によって足の感覚がにぶくなるのが原因と言ってます。
靴の中で前に足指が滑ってしまうと、指が曲がったり浮いたりしてしまいます。
ヒールでも真ん中指3本が浮いてしまって、足指を使った歩行ができなくなり、バランスを補うために姿勢が崩れて肩こりや腰痛になるリスクがあります。
足の感覚チェック
- 裸足になって目を閉じて立つ
- 足の指を触る
- 人差し指
- 中指
- 薬指
どれを触られているかをチェックしましょう。
足指には3つのパターンがあります
- スクエア型:全ての指が同じ長さ
- ギリシア型:人差し指が1番長い
- エジプト型:親指が1番長い
それぞれの靴選びのポイントは
- スクエア型:靴先が丸みをおびた靴
- ギリシア型:真ん中が長い靴
- エジプト型:親指が長い靴
がオススメです。
3.左右の足の長さが違う人は、寝たきりになるリスクがあります
イスに座った状態で、股関節から膝の長さを測る。
長さが0.5cm以上違う人は要注意です。
医師の菅野先生は、“変形性股関節症”になってしまう可能性があると伝えています。
最終的には寝たきりになるリスクがあります。
長さの違いを改善するストレッチ方法
股関節のローリングストレッチがオススメ!
- イスに座って片足を持ち上げる
- 膝と足を持って股関節からグルグル回す
- 1日30秒でOK
痛みがある場合は中止しましょう。
かかとがカサカサになる病気
カサカサにかかとがなるのは靴の影響だけではありません。病気によってカサカサになる場合があります。
水虫
かかと水虫の場合、カサカサして粉をふいたような感じになり、角質も厚くなります。
単なる保湿ができずカサカサしているのか、水虫が原因なのかは皮膚科を受診するしかありません。
病院を受診すればハッキリわかります。さらに水虫でない場合でも保湿クリームを処方されるので、ぜひ早めの受診をオススメします。
かかと水虫(角質増殖型水虫)とは
カサカサして白い粉をふいた状態が特徴です。
かかとの部位にできた水虫は、指の間に発症した水虫が原因の場合はかかとだけではなく、足底全体に水虫が広がっています。
見た目はカサカサして、ひび、あかぎれとの鑑別が難しく早急に治療をしないと、爪水虫(爪白癬つめはくせん)になる可能性もあります。
さらにヒビ割れて痛みで歩くのも辛く、出血する場合もあります。
かゆみに関してはほぼありません。
角質硬化症
サンダルやミュールを履く女性に多いかかとのカサカサです。
外的な刺激に対して、部位を守るために皮膚(かかと)がだんだん厚くなり、硬く変化します。
過剰な角質除去も症状を悪化させる原因になります。適切な角質除去(後述)をおこないましょう。
かかとの角質は顔の100倍!
角質層の厚さは皮膚の場所によって異なります。皮膚科医の高山かおる医師は、
顔:0.02ミリ、ターンオーバー(皮膚再生サイクル)は14日周期。
かかと:約2ミリ、ターンオーバーは120日
かかとは顔の100倍、角質層が厚いです。
と伝えています。
出典:日経スタイル
更年期角化症
更年期であらわれる症状です。足裏だけでなく、手のひらもカサカサに皮膚が厚く角化します。
女性ホルモンは皮膚の水分保持に関係しています。女性ホルモンの減少が関係しているので女性ホルモンが少ない場合、皮膚が肥厚しやすいです。
参考:旭川皮フ科形成外科クリニック
婦人科系の問題
リフレクソロジーや、足裏マッサージと呼ばれるものを聞いたことありませんか?
足の裏には反射区と呼ばれる全身の臓器や部位を反映していると言われており、かかとは生殖機能(骨盤腔臓器:子宮、卵巣、膀胱など)と関係しています。
生理不順や生理痛がひどい場合、かかとの痛みやカサカサ肌になる可能性があります。
リフレクソロジーとは
「リフレックス(反射)」と「ロジー(学問)」ふたつの単語をつなげた「反射学」「反射療法」です。
足の裏や手の平、耳などカラダの1部分に全身の臓器や部位を反映しています。
反射区を刺激することで内臓の疲労改善がはかれ、「自然治癒力」を引き出す目的があります。
アメリカには足専門医がいます
足病医(podiatrist)という医師がいて足の病気を専門に診てくれます。靴の文化が長いため専門医がいるのでしょうね。
しかし、日本にも足の専門医が増えており、日本足の外科学会から病院情報が調べることができます。
参考サイト:日本足の外科学会
かかとがカサカサになる6つの原因
かかと水虫や女性ホルモンの問題以外にもカサカサになる原因はあります。
1.足底を守るため
立ち仕事だったり、長時間歩いたり、足底への摩擦が多いと、角質を厚くして足を守ろうとします。
2.靴が合っていない
あなたはサイズが合っていなくても、バーゲンセールで買ったヒールを履いていませんか?
足が圧迫されたり、サイズがブカブカだったりすると角質が厚くなります。
3.姿勢や歩きかたが悪い
姿勢や歩きかたが悪いと足のアーチが壊れてしまい、扁平足(へんぺいそく)や浮き指、外反母趾(がいはんぼし)など足の変形がおこります。
その結果、足全体やかかとへの負担が増えてしまいかかとカサカサの原因になります。
4.足が冷えている
多くの女性は「冷え」があるにもかかわらず、オシャレのために足を冷やす服装やサンダルを履いています。
冷えることで血流が悪くなり、皮膚のターンオーバーや栄養不足になってしまいます。
その結果、足の角質がはがれずに皮膚が厚くなってしまいます。
5.乾燥肌
冷える環境や空気の乾燥した環境にいると、皮膚の保湿ができず乾燥してしまいます。
かかとには皮脂腺がありません。(汗腺はたくさんあります)そのために元々乾燥しやすい部位です。
さらに夏場など、素足でミュールやサンダルを履いていると、足裏の乾燥が悪化します。
6.角質の削りすぎ
角質ケアの方法は2種類あります。
- ヤスリで削る
- ピーリング(角質軟化剤を塗って角質をはがす)
よくあるのが“入浴中に軽石でこすりすぎる”ことです。
削りすぎると体の防御反応で角質がさらに厚くなってしまいます。
角質ケアをしたあとは、かかとには皮脂腺がないのでしっかり保湿をする必要があります。
かかとの角質層について
皮膚は3層構造になっています。
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
表皮は外側から、
- 角質層
- 顆粒層(かりゅうそう)
- 有棘層(ゆうきょくそう)
- 基底層(きていそう)
基底層で細胞分裂を繰り返しながらたえず新しい皮膚細胞が作られています。
最終的に角質層までいき古いものから順番に角質(アカ)になって自然にはがれ落ちます。
かかとをツルツルにするセルフケア
かかとケアで必要なことは3つです。
- 削る
- ピーリング
- 保湿
1.削る
1番基本になる角質ケアの方法です。
ポイントは、
- 入浴後、乾かしてから削る
- 削りすぎない
- 保湿をしっかりする
- お風呂や足湯をして足の皮膚を柔らかくします。その後、乾燥してから削ります。
- 力を入れずに一定方向に動かしましょう。
- ヤスリは両面タイプ(粗い面、細かい面)がおすすめです。
- 粗い面で削り、細かい面で仕上げます。
角質ケアは週2~3回で十分です。
削りすぎると皮膚が痛むだけでなく、防御反応で逆に角質化の原因になります。
ヤスリで削り終えたら足を洗って、水分をしっかり拭き取りましょう。
最後にしっかり保湿クリームを塗りながらマッサージをしましょう。
2.ピーリング
角質軟化剤を使用して角質をはがす方法です。ヤスリとセットで使うと角質を削りすぎるかもしれません。注意しましょう。
ピーリングしたあとの足はツルツルの素足になれますよ。
3.保湿
かかとには皮脂腺がありません。
そのために自然に保湿することは難しいです。ヤスリで削ったり、ピーリングをしたりすると乾燥したままのことが多くなります。カサカサにならないために尿素入りクリームなどを塗って靴下をはくと有効成分が浸透しやすいです。
かかとのカサカサ対策で気をつけたい5つのこと
かかとのカサカサは、普段からのケアが大切ですが間違った方法の角質ケアは逆に角化症を進行させてしまうかもしれません。
1.お風呂での角質ケア
お風呂や足湯などで足が柔らかい状態だと必要な角質を削りすぎる場合があります。
入浴後、足を乾燥させたあとの角質ケアをオススメします。
2.熱いお湯でお肌が乾燥する
熱いお湯に入るとかかと以外のお肌も乾燥します。体に保湿クリームを塗るときは、忘れずにかかとにもクリームを塗りましょう。
3.軽石やヤスリでの角質ケア
角質ケアをしていると意外と楽しくなって削りすぎる場合があります。
軽石やヤスリを使用した角質ケアが基本だと思いますが、削りすぎないようにしましょう。
4.角質軟化剤での角質ケア
薬剤を使用して角質を除去(ピーリング)するので肌が弱い人はかぶれなどに注意しましょう。
5.頻ぱんな角質ケア
角質のケアは週2~3回で十分です。それ以上だと肌を傷つけたり、逆に角質が厚くなります。
角質は肌を守る作用おあるので削りすぎはよくありません。
まとめ
かかとのカサカサは日頃からのケアが大切です。
なかなか治らないかかとのカサカサは一度皮膚科医に診てもらうことをオススメします。
水虫と角質硬化症の判断は素人には難しいためです。原因がわからない場合、婦人科系の問題がありかもしれません。
病気以外でかかとのカサカサになる場合、
- 足底を守るため
- 靴が合っていない
- 姿勢や歩きかたが悪い
- 足が冷えている
- 乾燥肌
- 角質の削りすぎ
どれかに該当するはずです。
生活を見直して足のケアをしっかりしていきましょう。
出典:日経スタイル
参考:旭川皮フ科形成外科クリニック
参考サイト:日本足の外科学会
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