赤ちゃんがママのおっぱいを幸せそうに飲んでいるときの顔は天使そのものですよね。
母乳育児をスタートさせたときは、ママも赤ちゃんも“お互いへたっぴ”で悩んだ経験もあるのではないでしょうか?
そんな母乳育児も、いつかは必ず卒業する瞬間がやってきます。
今回は母乳育児の卒業についてまとめてみました。
母乳育児に関するメリット、デメリットをまとめました。あわせてご覧いただくと理解が深まります。
母乳育児はいつまで続けたらいいの?
私は現在断乳中で、子供が1歳5カ月です。
母乳育児の終わりは、“卒乳”と“断乳”と2通りのパターンがあります。
- 「卒乳」とは、赤ちゃん側からおっぱいを必要としなくなることです。
- 「断乳」とは、赤ちゃんがはまだおっぱいを欲しがる一方、ママ側の都合でおっぱいを終了させる方法です。
平成14年(2002年)からは母子手帳からも「断乳」から「卒乳」と記載されるようになりました。
WHO(世界保健機関)は、完全母乳育児を赤ちゃんが6カ月まで続けて、2歳以降までは適切な補完食と一緒に母乳での育児を継続することを推奨しています。
画像引用先:日本小児学会※1
さらに、生殖医療専門医の松井秀彦先生はブログ※2で、AAP(米国小児科学会)の推奨コメント、
生後6ヶ月は母乳のみで育て、その後は1歳もしくは母子がお互いに望む限り母乳育児を継続する
を紹介しています。
卒乳・断乳のタイミングは?
卒乳と断乳のベストタイミングは赤ちゃんとママ次第で個人差があります。
卒乳は赤ちゃんがおっぱいを欲しがらなくタイミングですので、1歳未満の子もいますし、2歳、3歳になっても飲みたがる場合もあります。
その反面、断乳のタイミングで多いのが“仕事復帰”や、“次の子を希望する場合”、授乳によって生活に多くの制限があり、断乳したいというママもたくさんいます。
私もまさにこの記事を執筆中に断乳2日目を迎えています。
子供は1歳5カ月で、いわゆるおっぱい大好き星人ですが、次の子を希望していますので、“断乳を決意”しました。
3時間おきの授乳はいつまで続く?
離乳食が進んでくると、食事で満足してくれるので、授乳間隔があくパターンが多いようです。
ほとんどのママが出産時に「3時間おきの授乳を必ずしてくださいね」と指導されていると思います。
しかし、厳密にいうと3時間おきの授乳はミルク育児の場合であり、母乳育児の場合はもう少し短い間隔、長時間間隔があいたときに3時間になると思います。
しかしこの頻回授乳も赤ちゃんの成長が進むにつれて、だんだん回数が減っていき、4時間、5時間と間隔があく場合もありますし、逆におっぱい星人だと、何カ月になっても3時間も間隔があかないということもあります。
小児科医の田村幸子(ゆきこ)先生はマイナビニュース※3の連載記事の中で、
赤ちゃんが低月齢のうちは授乳間隔がまちまち。1~2時間しか間隔があかないこともあります。生後2~3カ月になると、母乳の赤ちゃんも、授乳間隔が大体3~4時間に定まってくることが多いようです。
このようにおっしゃっています。
夜中の授乳はいつまで続く?
我が子は1歳4カ月頃まで夜中の授乳を続けていました。
続けていたというよりも、眠りが浅く、おっぱいを探して泣いていたため、泣いたら添い乳という方法で眠りにつかせていました。
夜中の授乳は、母乳育児を積極的に続けたいというママは卒乳、断乳するまでは続けてもよいです。
夜中の授乳は母乳量をキープするためにはとても大切です。
夜中の授乳を減らすことによって母乳量の減少、乳腺炎になる可能性も高くなる場合があります。
生理の再開を少しでも遅らせたいとお考えのママは、夜中の授乳を続けることで遅らせることもできる場合があります。
先ほど紹介した、小児科医の田村幸子(ゆきこ)先生は、
日中機嫌よく過ごしていて、体重が順調に増えていれば、必要な栄養はとれていると判断でき、夜中に無理に起こしてまで授乳する必要はありません。
このようにアドバイスされています。
引用先:マイナビニュース※3
母乳をやめる3つのメリットとは?
赤ちゃんが夜中ぐっすり眠ってくれる可能性大!
おっぱいを飲んでいる赤ちゃんは夜中に何度も起きます。
これは、眠りが浅くなったときに、おっぱいを吸っていないことに不安を感じるためです。
ですから、おっぱい自体をやめることによって、不安要素をなくすことができ、驚くほどぐっすりと眠ってくれますよ。
人前でおっぱいを探す仕草をしなくなる
赤ちゃんは1歳近くになると、自らおっぱいを飲もうと行動を起こします。
ママの服をまくり上げたり、服のうえからおっぱいをパクパクしたりと、本当に可愛い仕草ですが、人前でされてしまうと少し困ってしまいます。
おっぱいをやめると、おっぱいを飲もうとする仕草も自然と減っていきますよ。
食事に制限がない!
おいしいおっぱいを作るためのポイントは、ママの食事内容をどれだけ気をつかえるかということです。
揚げもの、乳製品、甘いデザートなど、例をあげだしたらキリがないくらい食事制限が厳しい授乳期間中ですが、おっぱいをやめることによりこれらの制限から解放されることになります。
母乳を早く卒乳・断乳した場合のメリット・デメリット
メリット
母乳を早く卒乳・断乳することで、次の子を妊娠したい場合に妊活をスタートしやすくなります。
授乳中には生理が止まったままのママもいます。
生理再開し、生理サイクルが安定することによって妊娠率をあげることもできます。
赤ちゃん側のメリットとしては食事をしっかりと食べてくれることが多いということです。
母乳を飲まなくなることによりお腹も減ります。離乳食や普通食をしっかりと食べてくれます。
デメリット
赤ちゃんの体調が悪いときに、栄養や水分の補給が難しくなることがあります。
そんなときに母乳を飲んでいれば、それだけである程度の栄養と水分は確保できます。しかし、卒乳・断乳している場合には、赤ちゃんが脱水におちいらないように細心の注意をはかる必要があります。
母乳を遅く卒乳・断乳した場合のメリット・デメリット
メリット
母乳を長く続ければ続けるほど、ママと赤ちゃんとの心のつながりはより強いものになります。
さらに、母乳には“赤ちゃんの免疫力を高める力がある”といわれており、授乳期間が長ければ長いほど比例します。
ママが授乳を続けられる環境であれば、無理に母乳をやめる必要はなさそうですね。
とくに初乳のパワーがすごいです。免疫グロブリンA(IgA :アイジーエー)とよばれる免疫物質がたくさん含まれており、細菌、ウイルス、アレルギーの原因物質の侵入を防いでくれます。
ほかにも母乳には、ラクトフェリンというタンパク質が含まれています。赤ちゃんの腸内で鉄分と結びつき、腸管からの鉄分の吸収をアップします。
出典:名古屋の助産院、前田助産院※4
デメリット
卒乳・断乳時期が遅くなれば遅くなるほど、赤ちゃんのおっぱいに対する執着心が強くなる傾向があります。
断乳を決行したときに長期化する場合もありますので、ママの忍耐力も重要です。
卒乳・断乳した後の悩みは?
卒乳・断乳は赤ちゃんにとって成長の証で、喜ばしいことです。
しかし、ママにとって悩みといってもよい問題があります。
それは、おっぱいがサイズダウンしてしまうことです。
妊娠中、授乳中には驚くほどおっぱいのサイズが大きくなりますが、授乳を終えてからはどんどん小さくなっていきます。
授乳期のおっぱいを記念に写真に残しておく、そんなママも実は多くいるようですよ!
断乳を計画的にするには
断乳をやりとげるためにはママの根気と強い決意が大切です。
パパにも協力をしてもらったほうがスムーズにいきますし、赤ちゃんの体調管理にも気をつけなくてはいけません。
母乳マッサージの手技をうけておっぱいの状態をみてもらうことも重要です。
いきなり断乳! というのではなく、大体の目安を決めてから少しずつ進めていきましょう。
まとめ
赤ちゃんが母乳を飲んでいる時間は長いようで本当にあっという間です。
WHOは、2歳以降は適切な補完食と母乳の併用を推奨しています。AAP(米国小児科学会)は母子がお互いに望む限りは母乳育児を継続するように伝えています。
しかし、仕事復帰や妊娠を希望する場合は断乳を決意するママが多いです。
卒乳・断乳をした後になって、ママのほうが寂しい気持ちになってしまったなんてこともあるかもしれません。
赤ちゃんとの大切なスキンシップの時間を存分に楽しんでくださいね!
妊娠中から授乳中の間、便秘予防や母乳のために青汁を飲んでいるママが増えています。多くの商品がカフェインが入っていますが、安心して子供でも飲める青汁もあります。
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くわしくはこちら>>妊娠中に青汁を飲む新習慣を!8つのポイントでノンカフェイン無添加の商品を選ぶ
画像引用先:日本小児学会※1
松井秀彦先生ブログ※2
マイナビニュース※3
出典:名古屋の助産院、前田助産院※4
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